耳の構造について
音を伝えるための仕組み
はじめに、耳の構造についてご説明させていただきます。私たちの耳は、空気の振動である「音」を脳に届ける手段として誕生しました。
耳介を入り口に外耳道を通った音は、まず鼓膜で受け止められます。そして耳小骨とよばれるツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨という3つの骨につたわります。
このアブミ骨が内部のふたになっていて、そこからセンサー細胞のある内耳液に音が伝わり、蝸牛によって分析され、神経を通って脳に送られるという仕組みです。
鼓膜は、動物が海から上がった際に出来たもの。センサー細胞のある内耳液に振動をる伝えやすくする為に、鼓膜・耳小骨を含む中耳が作られました。
中耳炎の原因について
聴力回復までしっかり治療をする
はじめにご紹介した誤解と上記の耳の構造を踏まえ中耳炎原因について説明いたしましょう。
実は中耳炎の原因のほとんどが、風邪を起因とするものなのです。道筋としては、鼻や喉の炎症→耳管(鼻・喉をつないでいる管)→中耳腔という道筋で炎症が広がっていきます。
水泳で中耳炎をおこすのもやはりこの道筋をたどります。 深く潜る→潜っている間につばを飲み込む→水が耳管を通して中耳腔に入る→中耳炎
中耳炎は炎症が治まっても聴力が回復するまでは完全に治ったとはいえません。
中耳炎の治癒は自分で勝手に判断せずに医師に判断してもらいましょう。
中耳炎の予防など
鼻のかみ方が大切
予防法としては、一方の鼻を押さえて片方ずつ鼻をかむこと。両方の鼻から押し出すよりも片方ずつのほうが奥に留まっている鼻汁が出しやすい。
余分な圧力をかけずに中のものを効率よく押し出すことが出来ます。
両方の穴で鼻をかんでいる人が多いですが、これでは余分な圧がかかってしまい、喉と鼻とつながっている耳にも影響が及び、このとき細菌が中耳に入ると中耳炎をおこします。
お子さんが風邪などをひいたときに鼻をかませる場合は、「片方ずつ押さえて静かに」がポイントです。しかし、外耳炎・湿疹・真菌(カビ)、アレルギーによる痒みなど耳の病気は色々あります。適切な判断と治療が必要です。